【社会人留学】オフィスジョブの闇

Life

理想のカナダの冬ってもっと超寒い雪国って感じなのに、

バンクーバーは中途半端に寒い雨国ではないか。

と理想と現実のギャップに絶望してから早一年。

また今年も長い雨の冬が始まる。

この時期って、夏祭りのくじ引き屋で1等が全然出ないと同じくらいの確率で太陽が出ない。笑


今回はバンクーバーでのオフィスジョブについて。

海外でオフィスで働くことって一見すごくキラキラしているというか、憧れの対象ですよね。

自分もカナダに来てオフィスで働く前は、「海外でオフィスジョブってかっけぇなー」と漠然と思ってました。

でも実際に2つのオフィスで働いたり、同じような境遇でオフィスで働く友達と話してて感じたことがあります。

それは、いかに留学生の立場が弱いか。です。

言語の壁とか文化の違いとかはもちろん苦労するけどもっと根本の問題、

弱い立場の人間は利用されるということ。

大袈裟にいうと、

これは21世紀の奴隷制度なのだ、と。

今のカナダは移民で増えすぎている影響で仕事の取り合いです。数少ない求人に何十人、何百人といった人が応募する状況。
日本の就活用語で言う「超買い手市場」ですね。

そんな状況で仕事を獲得できたら意地でも働き続けたいし、多少のことは我慢して働こうって大体の人は思う。

けどその心理って雇う側からするとおいしくて、

どんなに業務量が多くても最低賃金さえ渡しとけばいいし、福利厚生も与える必要ない。

だってここ辞めたらまた仕事探すの大変でしょ、嫌でも辞められないよね。代わりは山のようにいるんだよ。

っといったように。


なんかこれって、少し前に日本で起きていた外国人技能実習制度の問題に似てるなぁと。

本来この外国人技能実習制度は、発展途上国の人材が日本に来て、働きながら日本の技術や知識を学んでもらう制度。

主に東南アジアから多くの実習生が日本に来てましたが、技能実習という言葉の定義が曖昧だった為、

多くの職場では技能の享受云々ではなく、ただ安い労働力確保の手段として利用されていました。

特に製造業では工場内の生産ラインで重要な役割や負荷のかかる業務を任されているのにも関わらず、給料の未払いやハラスメントが多発。

また、微々たる給料を与え、劣悪な労働環境で長時間労働させるなどの問題も相次いでいました。

その問題が起こる理由は明確、

実習生の立場が弱いから。

円が強かった時代は出稼ぎでこの制度を使う外国人が多く、借金をしてまで日本に来て、

お金に困っている母国の家族に日本で稼いだお金を送っている為、簡単にやめることができない。

そして日本語が流暢でない為、権利を主張するのも難しい。

劣悪な環境で必死に働いてもお金をもらえず、失踪する実習生は毎年数千人もいる状況。

これは「現代の奴隷制度」として世界各国から非難されました。

現在は法律を変え改善傾向にあるとのことですが実態はわかりません。

まぁカナダの現状はこれよりは全然マシなんだけど、共通する点はあるなって。

自分の場合は「しっかり足元見られてんなー」程度で最低限の待遇は受けれてたけど、そうじゃない人もいるのが現実です。

キラキラしている理想とは裏腹に、実際苦労している人は多いし、そういう人たちに限って、

辛い労働条件でも永住権取りたいから辞められないと言っています。

毎回彼らと話すと、外国で生きていく難しさ・もどかしさを痛感します。


あのー、少し暗い部分ばっかりになってるけど、ちゃんといい面もあります。

海外のオフィスで働くなんて何にも変え難い貴重な経験になるし、次のキャリアにも繋げやすいし。

と一応フォロー入れとかないと「オフィスジョブは危険だ」みたいな変な詭弁家みたいになるので笑

別に危険とかじゃないし、オフィスでの仕事に挑戦する価値は絶対ある。

ただ優しく言うと、理想と現実は離れてるかもねってこと。

もちろん全ての職場がってことはないし、ちゃんとした北米での学位や経験があればもっと環境は良くなる。


権力者が人を所有し人権を奪い支配する、
肉体労働をさせるというような奴隷制度は1862年に廃止されてるけど、

現代も形を変え法律をうまく掻い潜りながら立場の弱い人を利用する

目に見えない奴隷制度

が存在してるんだろうな勝手に思ってます。

そんな目に見えにくい現実の闇の部分にしっかりと目を向けて生活していきたい。

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